大川興業「Show The BLACK2」

を見ました。


これは、大川興業が最近やっている「無言劇」ならぬ「無見劇」とゆーことで、いっさいの芝居が暗闇の中で行われるもの。
90分間、光の無い空間の中で、観客は音と気配だけで芝居を楽しむ、とゆー。


ここ読んでる人でこれから見るとゆー人はいないと思うので、ネタバレで内容を書くと、主人公は盲目の青年。
重い病気から心肺の臓器移植を受け、それからは積極的な性格に変わった彼は、それが移植によりドナーの人格が自分に入り込んだのではないかと思い、ドナーを探す。
やがて不慮の交通事故で亡くなったドナーを探し当て、そのドナーがボクサーを志していたことを知り、盲目の彼はボクシングジムに通いはじめ、リングに上がるまでを描く。
そこに、「臓器移植の会」で知り合った仲間がからみあう、とゆー。




で、結論からゆーと、今まで僕が見て来た「大川興業・本公演」の中では、正直、いちばん期待外れでした。

理由を考えてみたんですけど、この芝居はまず最初に「無見劇」とゆーコンセプトがあって、「盲目の青年」とゆー主人公はそこからの逆算で設定されたキャラだと思うのですが、そのせいか、このキャラに感情移入が出来ない。
大川興業のすごさって、前半ずっと爆笑で来ながらラストシーンでは観客がみんな号泣してる、とゆーワケのわからない展開にあったと思うんですが、それを可能にしてたのは、前半の「笑い」の中でキャラへの信頼感・親近感が芽生えていたからで、だからこそラストに、今まで笑わせてた彼らがふとリアルな面を見せるから泣けるわけで。
今回笑えたのは、少女の心臓を移植されて以来ホモに目覚めてしまった会社課長(演じるのはおそらく大川豊総裁 ※「おそらく」とゆーのは暗闇なので誰がどの役なのかわからない)が、出張で東横インのツインに一緒に泊まった反町似の部下に、ホモセクハラを仕掛けるシーンくらいで。