パウンドあり

巷で話題になっているらしい、
桜庭vs弁慶のストップタイミングですが、
早いか遅いか、といったら、確かに遅かったんじゃないでしょうか。
だって、弁慶はヒザ壊しちゃったんですよね。
だったら壊れる前に、桜庭が足をとった時点で、
桜庭が弁慶のヒザを壊しちゃう危険性は充分あったわけだから、
あの時点でストップして桜庭の勝ちにすべきだった。


とゆー議論はほとんど見かけなくて、
何故か桜庭があんなにパウンド受ける前にストップすべきだった・・・
とゆーのばかりなのが、よくわからない。


ちなみに、時期が近かったせいか、
桜庭vs弁慶と、武田vsクラウスとを並べて語られているケースが多いが、
この2つは根本的に違う訳で。
武田は負けたんだから、ストップをもっと早くしたとして、
それは結局「早い/遅い」の問題でしかないが、
桜庭は勝ったんだから、もし桜庭がパウンドを受けてる時点で止めたとしたら、
それは「早い/遅い」の問題ではなく、
レフェリーが試合結果を変えてよいのか、とゆー問題になってくるわけで。


「そんなのは結果論だ」
とゆー人も出てくるだろーが、
だったら個人的に思うのは、
「今の総合の存在そのものが、結果論じゃん」とゆー。


弁慶がヒザを壊したのはほとんど問題にされず、
桜庭の受けたパウンドばかりが危険だと問題になるんだったら、
「じゃ、パウンドなんか禁止にすりゃいいじゃん」
としか思えないが、
数年前まではあったKOKとかの「パウンドなし」ルールが影を潜め、
今やパウンドありが標準となっているのは、
別に理念として「パウンドあり」が優れていたからじゃなくて、
「多くの団体がパウンドありを採用したから」とゆ−結果論でしかないわけで。
(僕は個人的には、理念としては「パウンドなし、ダウンカウントあり」のスマックルール(30秒なし)が、
 なんだかんだで一番正しかったんじゃないか、と今でも思っていたりします。
 あんくまで「理念としては」、で、現実どーかはまた別ですが。)


ルールとしては「パウンドあり」だが、危険で脳のダメージが残るからパウンドは早めに止めるべき、
とゆーのは、どー考えても競技として根本的に矛盾があるわけで、
でもそれを「結果論」で認めちゃうんだったら、
やる側も見る側もそんな矛盾を内包しながらやってゆくしかないだろー、
としか思えないが、
なんでみんな、潔癖なまでに総合に厳密性を求めるんだろー、
そこに厳密性を求めたところで、そりゃいつかは矛盾に突き当たるよ、
とゆー。