秋山が「故意」だという、これだけの理由

まだつづいたりして。


◎秋山のヌルヌルが「故意性は認められなかった」と判定された根拠として
「秋山選手が堂々とクリームを塗っている映像を撮影スタッフに撮らせていること」
とゆーのがあった。
確かに、悪事とわかっていることをカメラの前で堂々と行うことは、考えられない。
ただしそれは、1つのケースを除いて、である。


森達也の「A」を見ただろうか。
オウム信者の日常をデジカムで撮り続けている映画なのだが、
その中で、いわゆる「転び公妨」のシーンがある。
「転び公妨」ってのは、公安警察がターゲットの身柄を拘束するために、目の前で警察官自ら勝手に転んで、それを「あいつに突き飛ばされた。公務執行妨害だ」とターゲットを逮捕することで。
この時も、外出したオウム信者を「転び公妨」で逮捕するのだが、
わざと(故意に)転んで大げさに「いててて・・・」と叫んで信者を拘束してゆくシーンを、延々カメラの前で堂々と繰り広げているのである。
ではなんで、公安警察は、カメラにそんな大事な場面を撮らせてたのか。
理由は一つ、
「そんな映像を撮られても、それが表に出ることはない、とゆー確信があったから。」

当時のメディアは、オウム批判一色で、信者達を擁護する言論なんか一切許される空気ではなかった。
転び公妨の現場が、テレヴィで流れることなど、あり得ない。
だから公安も、いくら撮られても安心していたわけだ。
(実際このケースでは、この映像が証拠となって、逮捕されたオウム信者は釈放されたわけだが。)


つまり秋山も
「TBSが、この映像を表に出すことは絶対に無い」
とゆ−確信があったのなら、カメラの前で堂々とクリームを塗っていたとしても、おかしくは無いわけだ。

じゃ、秋山のケースもそーだった可能性があるかとゆーと・・・
僕はそれは、ゼロではないと思っています。
秋山は、プロになって直ぐK-1と独占的に契約して、移籍も団体崩壊も経験していないから、自分の価値を相対的に把握する機会もなかっただろうし、
ジャンクSPORTS」でヌルヌル柔道着の話をしてたり、「ダウンタウンDX」でエルメスバーキン(くどいな僕も)を衒いなく見せびらかしたり、
自分とメディアの正しい距離感を把握できてないんじゃないか、とゆー例にも欠かない。
少なくとも「秋山選手が堂々とクリームを塗っている映像を撮影スタッフに撮らせていること」は、「故意ではない」ことの根拠たり得ないと思う。



◎次に、件のクリームについてだが、会見で秋山が
「もともと毎日使っていたもので、柔道の時から保湿のクリームとか、〜手足が多汗症で、いつもタオルを持っていなければならない体質」
と言っている。
で、スミルノヴァス戦では、
「まだ10月で乾燥していなかった」ので塗っていないと。

では、2年前の大晦日の、vsボタ戦では、塗っていたのか・塗ってなかったのか?

秋山の言い分に従えば、もちろん「塗っている」はずである。
柔道時代から保湿クリームを使っていて、季節も全く同じなのだから。
とゆーことは、2004年の秋山vsボタも「ノーコンテスト・秋山ギャラ全額没収」にしなければおかしい。

逆にもし「塗っていない」としたら、
「毎日使ってる・柔道時代から」とゆー言い分と矛盾し、
打撃系=滑りたくないボタ相手の場合は「塗らない」、
寝技系=滑らせたい桜庭相手の場合は「塗っていた」こととなるわけで、
こう相手によって使い分けているとしたら、明らかに「故意」であったとなる。

即ち、vsボタ戦については、
「塗っている」と認めようと「塗っていない」と否定しようと、
どちらにしろ秋山は追加責任が問われることになるのである。

この件について、言い訳として考えられるものとしては、
「vsボタ戦では道着を着ていたので、塗らなかった」とゆーのがあるかもしれないが、
「柔道時代から〜」と言っていることからして、道着を着ていた時代でも塗っていたはずであり、
また柔道着を着ればわかるが、足も胸元もはだけて出る柔道着なんかに保湿効果はないわけで、
言い訳としては成り立たないだろう。
また「2年前はまだ使ってなかった」とゆー言い訳も、
「柔道時代から〜」と自分で発言しているかぎり、成立しない。

FEGは、格闘技メディアは、vsボタ戦を追求・調査するべきだ。

※それとも、HERO'Sルールに「道着を着ていれば、身体に塗ってもよい」とゆールールがあるのだろうか。



◎また会見では「毎日使っていた」とある。
あと「山田トレーナーは、鈴木のセコンドについていて、塗った現場にはいなかった」ともある。
それに公式発表では
「ウォーミングアップ終了後、そのまま汗をかいた秋山選手に対し、〜グローブチェックをし、問題がないということで、赤いテープをそれぞれの手首に巻き、検印を押している」
「入場ゲートに向かう直前に、ウォーミングアップを終えてグローブチェックも済ませた秋山選手が道衣を脱いで、秋山陣営のスタッフ2名に全身クリームを塗ってもらっているシーンを確認」
ともある。



さて、保湿クリームだが、そもそも普通はどんな時に塗るものだろうか。
乾燥肌や女性(もしくは女性と一緒に暮らしてる人)ならわかるんじゃないかと思うが、
普通は「シャワー・風呂の後」「寝る前」「出かける前」「ちょっと乾燥した時」とゆー感じだろう。

まず、「毎日使ってる」のであれば、
黒船で練習して汗かいてシャワー浴びた後に、普通なら保湿クリームを塗るのではないだろうか。
それを山田トレーナーや門馬やトイカツや15は、一度も見たことが無いのだろうか。
見たことないのなら、それは「毎日使ってる」といえるんだろうか。


次に大晦日だが、
魔裟斗vs鈴木は、桜庭vs秋山の前の試合だから、本当に直前に塗っていたとゆーことだ。
で、それは、アップで汗をかいた後そのまま(シャワーなど浴びずに)の状態とゆーことになる。
だが、保湿クリームって普通、汗をかいた後にシャワーも浴びずには、塗らないんじゃないか。
汗をかいて、いくら拭いたとしても肌には雑菌がウヨウヨいる状態。
そこで保湿クリームを塗って肌にフタをするなんて、ちょっと考えられない。
汗をかいたあと、手も洗わずにハンドクリーム塗ったりすることを、想像できるか?

更に谷川によれば
「いい匂いしますね〜」などといいながら塗っていたそうだが、
毎日塗ってるのになんで今さら「いい匂いしますね〜」なのか。


「故意じゃない」としても、
試合の入場直前、汗かいてシャワーも浴びない状態で塗る、とゆーのは、
普通の保湿クリームを塗るケースと比較して、おかしいと思われる。
試合が終わってシャワーを浴びた後に塗るのが、本来のタイミングだろう。
だって、試合前に塗ったとしても、試合後にシャワーを浴びたら流れちゃって、どうせもう一度塗らなければならなくなるんだし。




◎以上の点から見て、
僕はじゅうぶん「秋山は故意だった」と考える根拠はあると思っています。

だからといって、どーした、ってことも特にないのだが。



(故意だったとして、これ以上の処分は思いつかないし。
故意か過失かなんて、要は心の問題だから、最終的にはわからないのだし。)