Kamipro読んだ

ざっと読んでみたが、橋本のギャラが没収されたらしい痕跡は見つけられず(笑)。


インタヴューは、11日の会見前に行われたものが多く、その辺は別にいいのだが、
とりあえず速報号の橋本原稿への落とし前らしき原稿は、
新編集長による書き記事くらい。
そこでは修正も反省も自己批判もなく、
本誌の姿勢に変わりはない、「桜庭が桜庭でない哀しさ」とかゆー基本姿勢。



読んでとりあえず思うのは、
もうkamiproに桜庭を語る能力はないな、と。
そりゃ無理だよ、インサイダーが客観的に語るのなんて。
どう足掻いたところで、DSE側のkamiproにしてみれば、桜庭は「あっち側に行ってしまった人」。
DSE側に足をつけて、そこから「あちら側」を遠目で見てるかぎり、そりゃ何も見えないよ。
どちらにも属さない・K-1もPRIDEも両方見られる人間から見てみれば、
これは明確に「桜庭ワールド」なわけでさ。
「桜庭が桜庭でなくなった」んじゃなく、「kamiprokamiproでなくなった」だけ。



こうやって、組織として守る物が一つずつ増えていって、
だんだんつまらなくなるんだよね。
例えば、かつて、ドラゴン社長の発言を面白おかしく取り上げたセンスで言えば、
いま一番面白いのは、疑いなく榊原のはずでさ。
「ミルコ移籍?噂を信じちゃいけません」と言った次の日に移籍発表、とか、
ギャグ以外の何物でもないのに、それを茶化せない現状ってなんなの、てゆか。
紙の新聞の切り口で、今バララッパを書いたら、面白いものが出来るんだけどな。



昔、渋谷陽一が、あるミュージシャンか誰かから
「音楽雑誌がレコード会社の広告を入れてはいけない。金をもらったら、批判ができなくなる」
と言われたのに対して、
「金をもらって批判するから面白いんじゃん」
と笑い飛ばしていたが、
編集者としてのそれだけの腹の括り方がないと、本当に面白い雑誌は作れないよね。
DSEを守り、バララッパを守り、バカ原稿を書いた橋本を守ったと。
でも、例えば田村インタヴューで堀江ガンツは「桜庭の反則勝ち」とか言ってて、
編集部内でもいろいろ分かれてるのかもしれないけどね。


あと、全体を読んでみて漠然と思ったこととしては、
K-1とPRIDEって、その存在意義が入れ替わったのかもしれないね。
それはまぎれも無く、桜庭の移籍によってもたらされたものなわけだけど。

桜庭vs秋山を、力道山vs木村に例えた人が2人(菊地ナルアナと夢枕獏)いたけど、
そーやってプロレス的文脈で語られるのって、これまでは圧倒的にPRIDEの方であったはずなんだけどね。
で、そーやって物議を醸してる裏で、淡々と協議的な順列組合せを決めてるのが、もう一方と。
島田が正義の立場になって、梅木に「レフェリングを教えてやるよ」って、ギャグだとしても、明らかに立場が逆でしょ。


あと、菊地ナルアナが、ヌルヌル事件についての中で
「PRIDEなら事件に対して、もっと透明性を求めるでしょ」
と言ってたんだけど、これは違うよね。
いろいろ言われがちなK-1だけど、実は疑惑の判定やレフェリングに対して、ちゃんと透明性を求めるのはK-1の方で。
確か魔裟斗vsプアカーオの時はジャッジが処分されたし、
武蔵vsセフォーとかあったトーナメントでは、判定基準に照らした詳細なリポートも出されてた。
一方PRIDEで、疑惑のジャッジや判定で、審判団やレフェリーが処分されたなんて、とりあえず記憶にない。
処分した方がいい人、いくらでもいるのにね。